タイ・カンボジア国境

カンボジアお寺

 一度バンコクまで戻り、バンコクからカンボジアを目指す事にしました。 バンコクからカンボジアへの行き方は、観光協会に行って聞いておきました。 電車で国境へ向かう方が時間がかかってしまうようだったので、 僕はバスで国境を目指す事にしました。 ここでもエージェントを使わずに、バンコクの北に位置するモーチット駅まで電車で行き、 そこでトゥクトゥクをチャーターしてバス停まで行きました。 およそ100バーツです。

 実はホアランポーン駅付近からタクシーを利用して「モーチットのバス停」 に行っても所要時間は1時間くらいで(混雑による)、100バーツくらいでも行けました。 余り変わら無いので、ここはリッチにタクシーに乗る方が良いかと思います。

 バス停に到着したのは朝でしたが、実は目が覚めてから調子がとても悪くて、 体温計を持っていなかったので分かりませんが、かなりの高熱が出ていたと思います。

カンボジア・タイ国境〜アランヤプラテート〜

 バンコクからバスで4,5時間で着く、アランヤプラテート国境は最悪の国境です。 僕は未然に、カンボジアビザをバンコクで申請していました。 と言うのは、タイとカンボジアが小競り合いをしていたため、 下手をするとカンボジアへの国境越えが難しいと言われていたからでした。 バス停から国境までトゥクトゥクで行ったのですが、 僕は事前情報をその時すっかり忘れていたため、トゥクトゥクに乗ってしまいました。 しかし、これからこのルートに向かう人は、トゥクトゥクを利用しないでください。 そのままバスの運転手に、「カジノまで行きたい」と言えば国境まで行く事ができます。

 後で、タイで情報を頂いた方から「だから言ったのに!!」と、 突っ込まれてしまいました。 と言うのには理由があります。 実はバスを降りてトゥクトゥクを利用すると、1キロほどだと思うんですが異常に高いです。 国境まで「100バーツ」と言ってきます。 僕は値切りに値切って50バーツでしたが、運転手はかなりの無愛想でした。

 そして、道はひたすら真っ直ぐ国境なのに、「ビザをここで取れ」と、 いきなりトゥクトゥクを降ろされました。 実はこれも事前情報を頂いていていました。 「途中でトゥクトゥクを降ろされてビザを取らされる所がある」と事前に聞いていました。 しかもそこはビザに上乗せ料金が付いている詐欺集団なのです。

 僕は興味から中に入ってみました。 すると4〜50人くらいの観光客が床で書類を記入していました。 中で料金を聞くと正規の2倍の値段でした。 僕はビザを持っているから中で何もする事も無く、 トゥクトゥクに戻って「ビザがあるから国境に行け!!」と言いました。

 すると、若い英語の堪能な男が寄ってきて、 「お前ビザがあっても書類が無いだろう?」と言ってきました。 僕は確かに書類を持っていませんでした。 どうやら入国審査に必要な書類なんですが、「無料でくれんだろうな・・・」と思っていると、 「一枚500バーツ」と言ってくるので、熱も出ていてふらふらの僕は、 「判断できない時は一銭も払わないでおこう」と心に誓い、 「国境に行って生類がもらえなかったら帰ってくる」と、言って出発しようとしました。 すると男は、「書類が無いとカンボジアに入国できないのに、なぜ今買わない?」 と反撃してきます。 長い口論と熱で頭がもうろうとしている事が重なって、 僕はだんだん腹がたってきました。 「こんなうるさい男に絶対お金を払ってなるものか!!」と心に決めた僕は、 その男に「うるさいぞ!!!払おうかどうかは俺が決める事だろう!!」と怒鳴りつけました。

 更に僕はヒートアップして「誰が紙一枚に500バーツも払うか!!」 と、もう一度怒鳴りつけて「早く出発しろ!!」と、トゥクトゥクの運転手にも叫びます。 頭がもうろうとしながら、10分後くらい口論の末ようやくトゥクトゥクが出発しました。

 出発後10分くらいで国境に着くと、多くの男や子供、女性まで声をかけてきて、 「国境に行くにはビザがいる」とか、 「書類が必要」だとか、「お金をくれ」とか、 体が限界に近くなってきていた僕は、そこで声をかけてくる一人一人に殺気を送ることだけで 精一杯になってしまい。叫ぶ力も失ってしまいました。

 ちなみに「政府公認のトゥクトゥクだから国境まで無料です」 とか言ってくる人も詐欺師です。とりあえずこの国境で声をかけてくる人は、 100%の確立で詐欺だと思っておいて間違いないです。 ビザが無い人もカンボジア側でビザを取る場所があったので、 そこで取れるので心配いらないです。

出国審査
出国審査はすぐに終わりました。 外国人はタイの人と違う審査場があるようで、「すいすい」とカンボジアに入国する事ができます。
国境の道 シェムリアップ道
上写真、道は舗装されていません。
上(下)写真、これはシェムリアップなので、 観光客用の舗装された道があるのですが、道は良く見るとデコボコです。

 入国したらカジノなど華やかな町は一瞬で終わり、道はぼろぼろになります。 そこで、シェムリアップを目指す時「バスに乗る」か「乗り合いタクシーで行く」か、 と言う選択があります。 僕は運がよくオランダとポーランドの人達と一緒に乗り合いタクシーに乗る事ができました。 バスはかなりスピード遅く、到着が夜になる事を事前に聞いておいて正解でした。 タイのお金で400バーツを運転手に支払い、タクシーはシェムリアップへと向かいます。

 シェムリアップへの道はかなりの悪路でした。 本当に驚くほど車が跳ね上がります。 途中オランダ人の方と話て、タクシー運転手を「カンボジアのF1ドライバー」と名づけました。 と言うのは、悪路の中を100キロ近いスピードで激走します。 また、クラクションは当たり前、1曲だけを何度もカセットテープに入れていて、 延々と同じ曲が流れてきます。 5,6時間経過した頃には熱もあったせいか、 頭がトリップ状態で夜ゲストハウスで寝る時もまだ気持ち悪かったです。

ポピュラーゲストハウス ポピュラーゲストハウス2
ゲストハウスです。ここはかなり良いです。名前はポピュラーゲストハウスです。

 一泊5ドル(US$)で、部屋もとても綺麗です。 ドミトリーも完備されていて、ドミトリー好きの方も満足して宿泊できます。 このゲストハウスには日本人が少ないのですが、 シェムリアップには多くの日本人ゲストハウスが有るからだそうです。

 ゲストハウスを決める前バイクタクシーの男に、何度も 「他の日本人ゲストハウスにした方が良い」と言われました。 しかし、僕は男の言う言葉に耳を傾けずに、「ポピュラーゲストハウス」に決めました。

 バイタク(バイクのタクシー)の人がここを嫌う理由は、 バイタクの人達はコミッションで働いているので、 ゲストハウスまでお客さんを送れば、 ゲストハウスから運賃をもらうことができます。 しかしそれは少々のお金です。 彼らが狙っているのは、次の日に観光に行く時の「ツアーガイド料金」です。

 実はゲストハウスによってルールがあるそうです。 ポピュラーゲストハウスでは禁止している行為なのですが、 ゲストハウスによってはバイタクの人達が、 「各個人の宿泊部屋の前まで来て、直接部屋を勝手にノックする事ができる」 のだそうです。 これは大変悲惨です。断るのも面倒だし、誰でも入って来れると言う事は、 「部屋は大変危険状態にある」と言えるでしょう。 ここでのゲストハウス選びは慎重に決めて下さい。

シェムリアップ祭り シェムリアップ祭り2 シェムリアップ祭り3
たまたま到着した日が、1年に1度の水祭りの日でした。 熱を出しながらも「これを逃してなるものか」と行ってみました。

 しかし、祭りとは本当に「スリ」が多いですね。 祭りの間に二度子供が僕に近寄ってきて、 「僕のポケットに手を入れている」のを注意しました。 子供だと思って油断していると、携帯財布全て盗まれてしまうので注意してください。 また、バッグも人ごみの中では、ナイフで切って持って行かれてしまうので、 首から掛けているいても安心できません。

シェムリアップ祭り4 シェムリアップ祭り5
夜の祭りも綺麗です。 周りでは歌声が聞こえたり、ロケット花火を対岸に向けて打っている様子を見る事ができます。