スコータイ/タイ・世界遺産

スコータイ世界遺産

 チェンマイ行きのバスしか無かったので、 またチェンマイ方面へ戻るバスに乗ることになった僕は、 ピサヌロークという街で途中下車をして、「バスを乗り換えスコータイに向かう」 と言う方法しかありませんでした。 それはまた長時間のバスの旅でした。 しかし、例のごとくバスに乗り込んだ僕は、 すぐに夢の世界に突入してしまいました。

どれくらいの時が流れたでしょうか、 窓の外を見ても当然どこを走っているのか分かりません。 横に座っているタイの人に地図を指差しながら、 「ピサヌローク?」と聞くと首を振ったので、 まだ着いていないと言うことが分かりました。 それから1時間ほどバスは走り続けて、 10時間ほどバスに乗っていると、バスはピサヌロークに到着しました。 しかし、ここでもまた問題が発生しました。 スコータイ行きのバスがあるのは、 3時間後だと言うのです。

 仕方なく待つこと2時間か3時間ほど経ちましたか、 ようやくバスに乗り込むことができました。 バスは2時間ほどでスコータイに到着しました。 しかし、夜だった事とトゥクトゥクに乗るのも嫌だったので、 周りを見渡して野犬がいないことを確認した僕は、またバス停で眠ることにしました。

 朝日が昇ると、目を覚ました僕に一人の男の人が何やらメモを見せながら話しかけてきます。 彼はどうやら身体障害者らしく、 「ゲストハウスがあるから今から行かないか?」っと、 どうやら僕に言ってきている様でした。 僕は彼に、「自分で歩いて行き、自分の目で見たい」とジェスチャーをすると、 彼も分かってくれたのか、親指を立てて笑いながらゲストハウスの写真を僕に見せて、 「TRゲストハウスと言うゲストハウスが良い」と言っている様でした。 そして地図を僕に渡して、道順まで教えてくれました。本当に良い笑顔を持った人でした。

 その後、他のトゥクトゥクの運転手達数名と情報収集などをして話すこと1時間半、 気が付けばトゥクトゥクの運転手達は、僕の顔と名前を覚えてくれました。 そのせいで、僕がスコータイにいる間に僕がバイクに乗って走っていたり、 トゥクトゥクの運転手が別のお客さんを乗せて走っていた時でも、 僕の名前を大声で呼びながら手を振ってきたり、 自分達の商売のためで無く、道順や観光の穴場を教えてくださいました。

 僕はいつも旅の間思いました。 「僕一人では何もできないけど、人とのつながりは人を強くするんだ」と。

TRゲストハウス TRゲストハウス2

 歩くこと約2時間、いろいろゲストハウスを見て周りながら 最後に決めたゲストハウスは、 あの障害者のおじさんが「一押しをしていた」ゲストハウスでした。 このゲストハウスは、かなり良いです。 名前は「TRゲストハウス」で、地球の歩き方でも紹介されているようで、 多くの日本人が訪れるそうです。日本人だけでなくヨーロッパの方も多いので、日本人ゲストハウスが嫌いな人でも大丈夫だと思います。

 TRゲストハウスの良いところは、食べ物がとてもおいしいです。 少し屋台よりも割り増しの料金にはなりますが、僕は 朝から「バナナシェイク」を飲むことを日課にしていました。 一度試すと病みつきになる味だと思います。 また、ここで働いている女性従業員はかなり良い人で、 僕が冗談を交えるといつも笑ってくださいました(おもしろく無い冗談にも関わらず)。

トゥクトゥク利用法

 トゥクトゥクの運転手は良くバス停や駅でゲストハウスの情報を紹介してくれますが、彼らがそれをすることには理由があります。 彼らはゲストハウスと提携している事が多く、トゥクトゥクの運転手はお客さんを連れて行くと、ゲストハウスからお金をもらえる 契約をしています。  英語でコミッションと言います。コミッションがある場合トゥクトゥクの料金が無料になる事が多いのですが、 何も知らずにゲストハウスの場所を言って連れて行ってもらうと、彼らに運賃を支払う事になります。

 僕の場合は基本歩きですが、トゥクトゥクを利用してゲストハウスを決めるのであれば、 「これはコミッションか?」 「運賃を必要か?」と乗る前に確認するべきでしょう。 彼らは運賃+コミッション料をもらおうとするため、「安くで行ける」とか 言ってきますが、恐らくその場合は無料で行けると思って良いと思います。

 タイでは比較的少ないと思いますが、カンボジアにおいて運賃は、 その日のゲストハウス料金に盛り込まれ、少し割高になることが多かったです。

 僕はベトナムとカンボジアとタイのゲストハウスの方や トゥクトゥクの運転手達と話した結果そう言ったビジネスがある事を知りました。

ワット・スィー・サワイ ワット・スィー・サワイ2

 上、ワット・スィー・サワイです。僕はここに2度行ったのですが、2度とも近くに野犬がいました。 しかし、昼間はただ寝ているだけなので全く怖くなかったです。

スコータイ世界遺産

 世界遺産で登録されているスコータイ遺跡群は大きく3箇所に分かれています。 ゲストハウスの方に「地図をください」と言えばもらえると思いますが、 一番近いオールドシティーにある遺跡群にはいつも多くの観光客が訪れます。 そして入場料金が年々上がっている状態です。 入場料金は非常に高くて1人300バーツになります(バイクの入場料も別に必要です)。

 僕はオールドシティーの見学に訪れたのは昼の3時でした。 6時頃には順番に出入口が閉ざされていき、見学時間の終了を迎えるのですが、 僕は「3時間しか世界遺産を楽しめない!!」と、ダメ元で入場料金を値切ってみました。 すると5分後受付のおばちゃんが「無料で良いよ」と、 通してくださいました。タイでは世界遺産の入場料金も値切れるようです。

 オールドシティーまで僕はレンタルバイク(ゲストハウスで一日150バーツ)を借りて、 片道20キロほどの道のりを行きました。 僕は、30分ほど走ればすぐ着くのでバイクで行くのがベストだと思いますが(道も看板が英語なので簡単です)、 バイクの運転に不安がある方なら、バスも安価で出ているので、それを利用してください。 しかし、オールドシティー到着後は、歩いて見て周る事はお勧めできません。 自転車のレンタルかトゥクトゥクをチャーターしてください。トゥクトゥクの運転手と運賃交渉と観光場所交渉をすればOKです。

ワット・マハータート ワット・マハータート2

 ワット・マハータートです。オールドシティー遺跡中心部ですが、ここは遠くからでも分かるはずなので 見落としは無いと思います。僕が行った時はこの近くでおばあさんが、パイナップルを販売していたのですが、 甘くてとてもおいしかったです。また周りの堀では、若い男達が魚の狩りをしていたのですが、岸から槍のようなものを発射して、 魚に見事命中させていました。僕には何処に魚がいるのか全く見えませんでした。

ワット・マハータート3
近くで見てそのすごさが分かりました。
ワット・マハータート ワット・ソラ・サック
上、ワット・マハータート
上(下)、ワット・ソラ・サック
牛飼いのおじさん
遺跡に向かう途中、道を横切って横断していた牛さんと牛飼いのおじさんです。おじさんはお金持ちなのか大群の牛でした。

 実は、オールドシティー近辺にはごろごろ遺跡があるのですが、僕は犬運がないのか野犬に100Mほど追いかけられました。 「バイクにも向かって来る」と言うなかなか肝の座った犬もいるので、絶対かまれない様に気をつけてください。

ワット・シーチュム ワット・シーチュム ワット・シーチュム
ワット・シーチュムです。

 僕は、この仏像のポスターをバンコクで見つけて、どうしてもこの目で見てみたいと思いました。 だから、旅を始めてすぐにスコータイを訪れるを決めていたのでした。 スコータイに来たならば、入場料を払ってでも絶対見てください。その存在感に圧倒される事でしょう。 また、案内板には、日本のプロジェクトチームが仏像の再建に力を貸したと記してありました。

世界遺産群 世界遺産群2
上、ワット・チェディー・ジェットテーオです。スコータイ・ニューシティーから北にバイクで2時間ほどの所にある、 スコータイ時代の副都市スィー・サッチャナライにあります。

 他の二箇所はスコータイ・ニューシティーからかなり離れています。バイクで行っても片道70キロ程度あります。 一日で二箇所はまず無理なので、2日に分けて向かう必要があります。

世界遺産群3 世界遺産群4
オールドシティーから80キロほど南西のガンペーン・ペット遺跡群です。
世界遺産群5 世界遺産群6

 僕個人の意見ですが、オールドシティー以外の遺跡のほうが観光客がいなくてとてもよかったです。 入場料もオールドシティーより格段に安いです。 僕が行った時は、ここも値切れて無料になりました。 トゥクトゥクでも行けるそうですが、それなりの支払いが必要との事です。 バイクで行く時は必ずサングラスなどを装着して目を守ってください。チリやごみが飛びまわっているので、 何もしないで行くと、10分ほど走っただけで、目がやられてしまいます。

世界遺産群7
誰もいないあなた一人の世界遺産。あなたも一度試してみてはいかがですか?

世界遺産の日暮れ

 一人旅の人は、日暮れだけでなく常に気をつけて欲しいと警察の方に言われました。 スコータイ遺跡では、数年前に観光客が強姦に襲われて命を落としています。 そのため、警察の方も交代で巡回しているようですが、十分ではありません。 犯行は、世界遺産の遺跡周辺で観光客の多い昼間に行われたそうです。 自分の身を守るのは、「日が落ちてからだけでは無い」と言う事を覚えておいてください。 どんなに自分に自身があっても、命を落としては意味がありません。