沈み行く日本人
「沈没」とは、一般的に船が川や海に沈む事を意味していますが、
旅人は「沈没」と言う言葉を別の意味で使っています。
アジア諸国には、毎年多くの日本からの旅人や旅行者が訪れています。
その内の何人かは、アジアの発展途上国に魅了され日本へと帰らなくなります。
その日本へと帰らなくなった日本人達には様々な理由がありますが、
中には人間として恥ずかしい理由のために帰国しない人達がいます。
旅人達が言う「沈没」とは、
「アジア諸国の穏やかな時間の流れや物価の安さによる優雅な生活から抜け出せなくなり、
日本などを代表とする先進国からやって来たにも関わらず、
自分達の国で働けなくなったり、生活に適応できなくなる事」を指します。
そして、そのような人の事を「沈没者」と呼んでいます。
しかし、「真の沈没者」は上記で述べた「人間として恥ずかしい理由のために帰国しない人」
の事なのです。
「真の沈没者」の生活は人として許しがたいものです。
日本人沈没者の生活を簡単に説明すると、
昼過ぎに起床してきてゲストハウスの指定席に座り食事を取り、
他の沈没者達とアルコールに酔いしれて、夜になると町に風俗に出かけます。
そして朝方に眠り、また昼頃に起床して他の沈没者達と昨夜の風俗情報交換をします。
この生活を毎日繰り返しているのです。
日本人男性の多くは退職後の方々が多く、
物価の安い東南アジアで老後に羽を伸ばしているのでしょう。
そんな「真の沈没者」が巻き起こしている問題が有ります。
HIV(エイズ)です。
「沈没者」の多くは60歳以上の人達ですが、彼らがHIVウイルスを撒き散らして
いるのです。現在東南アジア諸国では「売春婦のHIV感染率は80%を超えている」と言われています。
その原因を作ったのは沈没者達なのです。
沈没者の中には自分がHIVに感染している事を知らずに、
HIVを撒き散らす人がとても多くいます。
また、アジア諸国では毎年多くの日本人がHIVだと判定されて、
日本に強制送還にあっている事実を他の日本人は余り知りません。
日本に強制送還になった沈没者の多くは年配の人達が多いので、
HIVが発症して亡くなる時は70歳前後でしょう。
しかし、「HIVをうつされた娼婦達はどうでしょうか?」
彼らの多くは10代20代の人達ばかりで、
田舎から家族を支えるために出てきている人がとても多いです。
そんな彼女達がHIVに感染すると、
病院に行くお金も無いのでただ死ぬのを待つだけです。
多くは30代を待たずにこの世を去ります。
お金の上に胡坐をかく「真の沈没者」。
今、アジア諸国は「沈没者」のための老人ホームになろうとしています。
そんなアジアの人々が日本を嫌いになるのは時間の問題なのかも知れません。
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